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本エッセイは、株式会社ジェーシー・コミュニケーション代表の山本が、世界で体験してきた国際交流のエッセイ集です。49ヶ国/9年分の旅行や海外在住体験がつまってます。

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第四章 バックパッキングⅡ

そして次の目的地は


 そして風に背中を押されるようにしてカルタヘナを発った。当初の予定より大分長く滞在してしまい、早く次ぎの目的地へ移動しなければならなかった。カルタヘナの次はパナマを目指した。ベルギー人とはカルタヘナで別れたが、カナダ人のポールとはその後も一緒に旅を続けた。彼とは気も合ったし旅のやり方が似ていたのか、思いのほか長く旅する事になった。コスタリカまで一緒に旅行したのだがいい思い出になった。一人で旅するのも悪くはないが、友達と旅行するのもまた別の味がある。旅行の間じゅう彼からカナダの話をいろいろ聞いたし、一人旅とは違った面白さがあった。しかし彼と一緒に旅を始めて三週間後、コスタリカのサンホゼで別れた。私は北へ進みつづけ、彼は西の太平洋岸へ出る事になった。私はその後ガテマラまで旅を続け、彼はコスタリカのビーチを楽しんだ後カナダへ帰国した。

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ガテマラまで旅行した後チリへ帰国した私は最後の学生生活に戻った。もうチリに住み始めて一年経っていた。サンチアゴの空港からバスで市内へ向かったのだが、窓から見える景色はどれも懐かしく、自分の家へ帰ってきたという実感が湧いてきた。住み慣れたアパートはやはりくつろげるし、いつもと変わらないベッドは心持ち柔らかく感じた。

大学では相変らずスペイン語を勉強したし、この学期はフランス語のクラスも取った。時は流れるように過ぎてゆき、一段と自分がチリに馴染んでいった。しかし普通の日々を過ごすにつれて刺激がなくなっていき、新しい発見も少なくなって行った。最初はチリ社会というのもが珍しく、刺激に満ちた日々だったのに比べると平凡な生活を過ごしていた。当初は二年間くらい滞在する予定だったが、それもどうかと思い始めて来た。スペイン語をしっかり学ぶ事も大事だがそれと同時にいろんな世界を見たいという願望は少しも減ってなかった。チリになれてしまったら次の場所に移るべきのような気がした。

そして、次の場所というのはもう決まっていた。ジャングル。本来自然志向のない私はこの樹木と湿気に包まれた世界に興味は全然なかったし知識もゼロに近かった。しかし興味がなかったからこそ熱帯雨林の世界が遠くに感じられ、知識がなかっただけに神秘的に感じられた。ウエブで調べてみるといろんなボランティアがあったが一番面白そうだったのはエクアドールのアマゾンで熱帯雨林の保護と現地コミュニティーの援助をやっている団体だった。ボランティアはアフリカ、チリに続き三回目だが、安く未知の社会を知るにはこれに勝るやり方はない。旅行をして現地社会を見る事は出来ても、その社会に浸る事は出来ない。彼等の視点から物事を見つめ考えるには、現地に住み彼等の社会にどっぷり浸かる必要がある。その団体にはイーメールで申し込み、イーメールで返事が来た。この学期が終わるとチリのアパートを引き上げエクアドールに飛んだ。

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